( スマホ対応 )   作成日 : 2015/08/20 by HA   
  ■   淡交フィル 第56回 定期演奏会を終えて
 淡交会フィルハーモニー管弦楽団 第56回 定期演奏会 は、2015年7月19日(日)
午後1時半より、 ティアラこうとう で、現役高校生11名を含めた 総勢76名の演奏により
開催されました。
 今回は、シベリウス&ニルセン生誕150年 という年に、新田ユリ先生(77回)に指揮をして
いただける という幸運にも恵まれた 記念演奏会ということもあり、最近にはない、ほぼ
700名の皆様に ご来場いただくという、素晴らしい演奏会となりました。
 さて、もうお馴染みになりました 開演前のロビーコンサートですが、会場の構造上、
2階のロビーホールでの開催となり、お客様にお集まり いただけるか不安でしたが、幸いにも
多くの方に聴いていただくことが できました。ファゴットの二重奏も含め、大変好評でもあり、
誠にありがとうございました。

フルート・バイオリン二重奏
フルート・バイオリン二重奏
弦楽四重奏
弦楽四重奏
ファゴット二重奏
ファゴット二重奏

 さて、今回の演奏プログラムは、まさに シベリウス&ニルセン の曲目ということで、
シベリウスの バイオリン協奏曲と、ニルセンの 交響曲 という組合せは、最初に決まりました。
でも、出だしの曲をどうしようかと 皆で迷ったのですが、新田先生のアドバイスもお聞きし
つつ、木管のソロが活躍する 「ベルシャザールの饗宴」 組曲という、エキゾチックな小編を
取り上げました。 フルートやクラリネットなどの活躍を楽しんでいただけたと思います。
 次のシベリウスのバイオリン協奏曲は、演奏されることも多い名曲中の名曲ですが、バイオリン
ソロにとって難曲であることはもちろんのことながら、オーケストラも伴奏というよりはまさに
協奏をしていかなければならない大変な難曲です。  でも、今回お迎えした会田莉凡さんの
ダイナミックでありながら オケを気遣っていただいたソロと、スペシャリストとしてオケをきめ
細かく導いていただいた 新田先生の指揮により、素晴らしい演奏になったと 自負しています。
 この演奏のことについては、新田先生のホームページにも、会田莉凡さんのブログにもしっかり
と書いていただいていますし、聴衆の皆様から当日いただいたアンケートでも、最も多くの
お褒めの言葉がいただけました。
鳴りやまない拍手に、会田莉凡さんから、バッハの無伴奏 バイオリンソナタ第3番より「ラルゴ」
のアンコール演奏があり、その美しい響きに 聴衆もオケのメンバーもうっとりと 浸らせて
いただいた次第です。
演奏 会 田 莉 凡 さん
演奏 会 田 莉 凡 さん
 後半の演奏の前に、新田先生には、シベリウス&ニルセンについて、聴衆の皆様に 直接の
解説をいただきました。 両作曲家の 生まれた 北欧の時代背景、境遇、性格などから、
曲の生まれた環境、そして曲目解説まで、北欧音楽の研究者として、わかり易く ユーモアを
交えてお話しいただきました。この辺りについては、先生自ら、当日のプログラムノート
にも書いていただきましたし、さらに4月に出版された 「ポポヨラの調べ」に、とても
面白く書かれていますので、是非お買い求めになって お読みいただければと思います。
シベリウス&ニルセン解説 新田ユリ先生
シベリウス&ニルセン解説 新田ユリ先生
 最後のプログラムは、ニルセンの交響曲第1番です。 我々にとって 初めての曲でしたが、
新田先生が練習時から言われていたように、若きニルセンが普通の作曲家とは違っている と
理解しなければ その良さが表れてこない というようなとても面白い曲でした。
演奏は バイキングが北海に乗り出していくような 力強さでということで、ホール全体が
弾むようなリズムとうねりで 高揚感が湧き上がってくるような ところを心がけました。
聴衆の皆様にも その面白さが伝えられたのではないか と思います。
 アンコールは シベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」という 祝祭用の 荘重で
美しい 弦楽合奏曲で、皆様をニルセンの高揚感から しっとりとした雰囲気に引き戻させて
いただいてから、<恒例の「校歌」を楽しく歌っていただけました。
校 歌 斉 唱
校 歌 斉 唱
 
 演奏会後のレセプションでは、最初に淡交フィルを後援する会の 長谷川澄雄 会長(47回)
と淡交会常任理事の小出一成さん(60回) からご祝辞と激励のご挨拶をいただきました。
長谷川澄雄会長 挨拶
長谷川澄雄会長 挨拶
桑村益夫さん(50回)乾杯の音頭
桑村益夫さん(50回)乾杯の音頭
小出一成さん(60回)挨拶
小出一成さん(60回)挨拶

 そして、新田ユリ先生と会田莉凡さんからお話をいただきましたが、お二人は 2年前の
仙台での共演が初めてで、その時もシベリウスで 今回が 2度目の共演とのことでした。
新田先生は  最初から会田さんを 見出されてソロをお願いした とのことで、とても
会田さんの実力と人柄を 買っておられるとのこと。 また会田さんも 新田先生をとても
尊敬し 信頼して付いていけるとのことで、オケの健闘もあって お二人とも大変良い演奏に
なったことを喜んでいらっしゃいました。
今般も、演奏会にご来場いただき、またレセプションにもご参加いただきました 淡交会、
淡交フィルを応援する会、そして両高会の皆様には 誠にありがとうございました。

 さて、次回 第57回定期演奏会は 2016年1月24日(日) 午後 2時 開演予定で、
2年半ぶりに 田代詞生(たしろつぎお)先生を 指揮にお迎えして、江戸川区総合文化
センターにおいて、ブラームスの 交響曲第4番 ほかを 演奏します。
本格的なドイツ仕込みの棒で奏でられるブラームスを どうぞお楽しみにしてください。

淡交フィルハーモニー管弦楽団 団長 長谷川英一(72回)